一流投資家が大切にしていること

一流投資家が人生で一番大切にしていること
ウィリアム・グリーン (著), William Green (著), 依田 光江 (翻訳)

を読みました。


はっきり言って・・・・読みにくいです。パブライ、ハワード・マークス、マンガ―、グリーンブラットなど、バフェットに近いファンダメンタルズ投資家に対するインタビュー集なのですが、メインの投資家の話の最中に、別の投資家の話が始まって、えんえんと続く・・・みたいな割り込みが多数あり。

また、「人生で」大切にしていること、なので、投資に関する具体的な手法の記述はあんまりありませんでした・・・・「未来を予測したり変えたりすることはできない」「自分に正直に」みたいな、抽象的な名言は並んでいますけどね。

唯一、役に立ったのが、以下の一文です。

「彼らはまた、長期的に成功する企業かどうかを分ける特徴は何か、についても考えはじめ、やがて、他のどれよりも強力なひとつのビジネスモデルに行きつく。彼らのことばを借りると、「規模の経済の共有」というモデルだった」(同書244頁)

「しけもく投資」をしていたスリープとザカリア(という投資家さん)は、「割安株の安値が解消されたら、売却して、また投資先を探さなければならない」という問題に気づく・・・その解決策は、これからも複利で利益が大きくなっていく優良企業の株を買うこと。

そうそう、真の優良株でないと、どこかで利確して、また別の企業を探さなければならないのよね・・・・・。

では、どういう企業を買うべきか?「規模の経済の共有」がある企業。つまり、規模が大きくなると、ふつうの企業だと間接コストが嵩んで利益率が落ちるわけですが、いくつかの企業は、規模が大きくなるとむしろ利益率が大きくなります。たとえば、大量に買い付けて大量に売るモデルのコストコは、規模が大きくなればさらに安値で仕入れられる・・・で顧客は安いから買う、顧客が増える・・・そうするとさらに規模が大きくなって安値で仕入れられる・・・・こういう、好循環がまわりだすわけです。


長期保有で複利効果を狙う→成長性がなければならず、また、成長によって利益率が落ちてもいけない。よって、規模の経済がきく企業を買わなければならない・・・一括して発注・売却できるビジネスとか、製造業、知的財産とかかな。飲食店みたいに、立地やメニューがまちまちで、共有できるものが少ないと、成長すると利益率が落ちてしまいます。以外に、「規模が大きくなると効率が悪くなる」ビジネスって、多いのよね。

スリープさんは、アマゾン、コストコ、バークシャー・ハサウェイの3社に、ほとんどの資金を投じていると言います。

こういう、すっきりしたポートフォリオ・・・しかも、成長すればするほど効率が良くなっていく企業(バークシャー・ハサウェイは投資資金を余らせているので微妙ですが・・・)に集中投資したいですね。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

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