CF計算書を読むぞ!③(オープンハウス

つづいて、オープンハウス(3288)のCFをみてみましょう。

通期の決算短信

本業で1020億円もうかり、負ののれんや段階取得うんたら、つまりM&A関係で現金マイナス44億円。

にゃにゃ?

1020億円の利益のなかには、M&Aによる儲け154億円とM&Aによる損失110億円がはいっています。「差し引き44億円、儲けた!」と言っても、帳簿上、利益が増えたとされただけに過ぎず、儲けは儲けでも、現金は増えていない儲け。ですから、「利益のうち、現金を伴わない収入」なので、マイナスします。
あとは、棚卸資産の増加、つまり仕入れで250億円つかったから、これもマイナス。

つまり、①1020億円、利益としてはあがっているけど、うち、②現金流入を伴わないユーレイのような利益が44億円。また、③仕入れで250億円使った。最終的に、本業でゲットした現金は、840億円。

オープンハウスのオーナーだと、現金が840億円もらえる!

や、そこから税金をひいて、500億円。さらに、投資CF、今期はプレサンスの連結化で狂っていますが、平時であれば、マイナス50億円というところでしょう。であれば、フリーキャッシュフローは、450億円。

オープンハウスのオーナーだと、現金が450億円もらえる!

そうですね。一株あたりに直すと、357円。6.6%で割り戻すと株価は5400円。成長性を加味して、まあ6000円ってとこでしょうかね。

株価はともかく、CFとしては、①仕入が過大、あるいは②大型M&Aがなければ、CF的には余裕ですね。これだけの成長企業で、仕入れも必要なのに、フリーキャッシュフロープラス。なんだかんだ、仕入れから販売までの速度が速く、現金が入ってくるのが早いから、でしょうね。在庫の不動産が4500億円のところ、今期売れた不動産の原価は6500億円、つまり、1年分の在庫すらもっていない。

在庫の回転が早いって、すごいの?

10億円の土地を仕入れて11億円で売れるとしよう。これを年1回しかできないと、もうけは1億円。年2回、できれば、儲けは2億円。段違いですね。

ほほう・・・・

 通常、不動産業は、最初に不動産を買わなければならず、そこでキャッシュがでていくため、CFはカツカツです。が、オープンハウスは、仕入れから販売までが異常に早いので、M&Aでもなければ、CF的には余裕。むしろ、在庫が僅少すぎるキケンすらあるでしょう。

 ということで、CF的には、「仕入れから販売のスピードつまり棚卸資産の回転率が下がらなければ」大丈夫と思われます。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

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