コンペで9割勝てる?(プラスアルファ・コンサルティング

へたくそマンさんより、「プラスアルファ・コンサルティングどうですか」というコメントいただきました。

それに対して、あたしが、「競争が激しそうかも」と返しましたら、

「考察、ありがとうございます!

ご指摘された通り、オンリーワンではなくレッドオーシャンで揉まれながら拡大していくサービスです。独自性で代用が効かないサービスなら非常に魅力的なのなんですよね。
個人的な見解を述べる同業他社と比較した際、大企業の導入率が高く、マネタイズできている点が強みで同業他社は大企業の開拓に苦戦おり、中小企業がメインな為、アカウントが増えにくく導入費用も低いです。大企業を開拓しているということはシステム統合するために関連会社にも導入される可能性が非常に高く、営業コストやリードタイムの調整に繋がると考えております。
(なるほど!)

レッドオーシャンですが同業他社との社員一人当たりの生産性・売上高利益は群を抜いており、効率的な経営をされております。
(それはそのとおりですね)

逆にネックなのはレッドオーシャンなので常に競争にされている点が浮かびます。

会社の説明会に以下の指摘がありますしたので共有致します。
(ありがとうございます、参考になります!!!)

司会者:続いて、QA欄でいただいたご質問です。「タレントパレット事業について、競合の『カオナビ』や『HRBrain』『SmartHR』などに対する『タレントパレット』の優位性を教えてください」とのことです。

三室:「タレントパレット」は、今おっしゃられたような企業さまと、もともと作りのコンセプトが違います。他のツールは評価を電子化する、人事の人材データベースで検索しやすくするところからスタートしているものが多いかと思います。例えば、時系列でデータを蓄積すること前提に構築するというような、ちょっとした部分の作りが異なることで、機能の進化のスピードが変わってきます。

また、コンサルティング部隊の存在もあります。大規模の会社さまに導入が進み、そこでの機能強化により、さらに中堅企業のほうが利用し、メリットをあげられるといった部分で差別化ができているかと思います。

顧客基盤の意味では、確かに非常に多くの顧客を持たれている企業は、脅威ではあります。ただ、やはりタレントマネジメントという活用の目的から、まだまだ差は開いているのではないかと思います。」

待て待て待て、プラスアルファ・コンサルティング?何の会社?

んーと、人事情報の管理と分析ソフト、かな。職歴とか適性検査の結果、持っている資格や受けた研修といった人事の情報を統合して、異動のシミュレーションをしたり、離職しそうなひとを見つけて予防するとか、する感じ。

そんなソフト、いらなくね?エクセルで十分っしょ。

小さな企業だとそうかもしれないけど、社員数が500人1000人となると、個人がエクセルで管理していても活用も共有もしにくいじゃない。それに、ただのデータベースではなくて、プラスアルファはもともとテキストマイニングの会社だから、社員のアンケートとか自己申告みたいなテキスト情報も分析して、いろいろ人事施策をとれるのよ。

テキストマイニング?

膨大な文字情報を分析して、出てくる単語に頻度とか相関関係から、例えば、こういったキーワードが出てくると離職する可能性が高い・・・とか、この福利厚生制度導入後、社員満足度が上がっている・・・・みたいに分析するわけね。

にゃるほど。ま、人事関係の情報を入力して分析する、と。でも、競合が多いんじゃない?

Twitterで検索すると、「タクシー広告で、タレントパレットとその競合3社の広告が連続して流れてきた!」なんてのもヒットするわね。人事情報の統合も分析も、別に特許があるわけではないから、誰でも作れるといえば作れるでしょう。

じゃあ、ダメじゃん。「御社の競合を採用しようかとおもっているのですが、値引きはできますか?」って言われて、価格競争になるっしょ。

ところがところが、そうでもなさそうなのよね。



「付加価値が高いということは、付加価値の高いものを高速に作れるということでもあります。つまり、時間があれば他社も真似できますが、そのスピード感でついてくるというのはなかなか大変だと思います。」と決算説明会で社長さんが言っていますが、強みはコレかな、と思いました。

つまり、この会社、社長さん自身が技術屋さん、かつコンサルの経験もお持ちで、開発会議にも顔を出すくらいらしいです。競合のカオナビ社の半数の従業員数という少数精鋭で、スピーディーに、かつ顧客によりそった形で機能開発している点が強みかな、と思いました。開発した機能そのものはどこかでマネされるかもしれませんが、「そのスピード感でついてくるというのはなかなか大変」なんでしょう。

タレントパレットを採用するのは社員数1000人とかの大企業なわけで、そうすると当然、ソフト採用の際は一本釣りではなくて他社の同種のソフトと比較して採用ソフトを決めるわけですが、こういったコンペに呼ばれたときも勝率8-9割だそうです。

HPで公開されているタレントパレット採用企業の声をみてみても、「今後の機能拡張に期待して、それなりに高価だけど採用してみた・・・」という声が多いです。

競争環境は決してゆるくはありませんが、その中で、確かな強みを持っているかな、と思いました。



さて、お値段をみてみましょう。のれんの償却が多いので、利益以上にキャッシュリッチな印象。

来期FCF42億(前回32億×1.3)
成長率25%(中計を参考に)
永久成長率 4-5%
割引率8%
ネットキャッシュ41億

とすると、株式価値5200~6700円とでました。今の株価は2600円くらいなので、割安と言っていいと思いますが・・・差がありすぎて不安だな。20%成長で永久成長率3%としても3700円と出るのですが・・・。株価は3年前のIPO以降、2500円前後をうろうろしており、今が買い時・・・なのかな?

中計、正確には「中期成長イメージ」では、タレントパレットの顧客数1380社を3年で2倍強にする計画・・・従業員数が多い会社のリストをもとにアウトバウンドしたり、資料請求がきた会社に営業電話など・・・達成はできそうな気はしますが・・・。

ま、お値段についてはOKでしょう。

欲を言えば、「プラスアルファ・コンサルティングにしか絶対できない」技術があれば・・・もう少し再投資の割合が多ければ・・・・と思うのですが、買ってもいいかな、と思いました。ただ、相対的ではなく絶対的な強みをもつマークラインズやKEEPERと比べると、少ーしだけ、見劣りするかな?同じくストックビジネスで世界展開できるマークラインズでいいかな・・・・競合いないし・・・。

ざっとみたところ、競争優位性が厳しそうな印象だったのですが、買い候補に加えさせていただきます。へたくそマンさん、ありがとうございました!!

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

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1件のコメント

  • へたくそマン

    suriaさん、考察ありがとうございます!

    再投資に関してですが現状、フリ-キャッシュフローでキャッシュが貯まる状態です。会社の方針として貯まった現金で使い、M&Aでオーガニック成長にプラスαを加える戦略をとっております。
    個人的には自社のオーガニック成長を充ててほしいのですが苦笑
    就活サイトを運営している企業をM&Aしており、人材DBをタレントパレットに加えることにより、顧客は新卒採用及び新卒属性を知ることができます。
    HRサ-ビスに新卒採用のサ-ビスを結び付けてシナジー及び送客を狙い、堀を深くしようとしているのだと思います。

    後は、人材不足・残業時間の規制で昔のように労務関連をバックオフィスに全てぶん投げはできなくなっている時代です。最低限の領収書や勤怠、発注物、残業時間等は社内端末で管理が求められているのでHR市場はレッドオーシャンの中で伸び続けていく未来が見えます。
    レッドオーシャンの中でランチェスター戦略の如く、大が小を飲み込んで競争していき、勝者と敗者が生まれるのかなと、、。

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