コンサルの業績ってスゴイ①(マネジメントソリューションズ

 

 何をやっている会社?

 

例えば、「ある企業がM&Aしたため、会社で使っている業務システムを統合する」というプロジェクトを考えてみましょう。2社の、複数の部署から、100人も120人もメンバーとなって、いろんな要望や調整が出るわけです。プロジェクトの中でさらにプロジェクトチームも複数作る必要があるでしょうし、100人となると情報共有だけで大変な作業。部署も横断して話をしなければなりません。

 

そんなときに、外部から、社内のしがらみがなく、部署を超えてキーパーソンにあたり、情報を共有し、会議の司会進行をし、議事録を作り、担当が誰かハッキリしない仕事を割振り、各プロジェクトの進捗を管理する・・・・そんな、マネジメント専門の役割の人を入れたい。そういうニーズが出てくるわけです。そういうマネジメント業務でひっちゃかめっちゃかの読者の方、いるんじゃないかな。

 

 

そんなあなたに必要なのが、マネジメントソリューションズ。コンサルです。と言っても、「こうした方がいい」と口で助言するというより、プロジェクトが円滑に実行されるよう、部門や現場レベルで支援するお仕事です。にんにく卵黄さんから、コメント欄でご紹介いただいた会社です。

 

 

昨年度の売上は52億円、コンサルさんは概ね(もちろん期中変動ありですが)330人、売上原価も33億円。単純化すると、

 

 

「一年間、一人派遣して1600万円を派遣先からもらい、コンサルの社員には年収1000万円払う。」

 

 

骨組みとしては、そういうビジネスです。儲けは「単価×人数×稼働率」で決まるので、人材派遣に似ていますね。

 

 

で、儲かっているんでしょうか?最新の2Q決算は・・・・

 

 

わお、30%の増収連発ですね。昨年の赤字も気になります。原因はなんでしょうか・・・・。

 

   どうして増収なの?

 

 

決算説明資料6頁によれば、昨年はCMを作ったり本社移転して、一時的な費用がかかった、それで赤字だったようです。

 

今年度はそれがなくなったから、問題なく増収増益したということですね。増収の直接的な原因は、派遣するコンサルタントが増えたこと。人員が40%増です。派遣する人数が増えれば、売上も増えるでしょう。

 

どうして、派遣先が潤沢にあるのでしょうか?

 

売上は30%増を連発していますし、資料によれば、「顧客のリピート率は96%」。

ということなので、プロジェクトのマネジメントについて、特別な競争力、ノウハウがあり、年1600万円払う価値があるのでしょう。

 

 

人件費が騰がるとか、人の採用ができない、あるいは大量採用しすぎてコンサルの質が落ちる、ということがなければ、盤石のように思います。

 

 

  今後の見通しは?

 

「2025年10月期には、売上高230億円、営業利益50億円、営業利益率20%、社員数1,000名超を目指す」

 

と同社は言っています。営業利益が、4年で6倍。採用が順調に行き、M&Aも組み合わせれば、十分に可能でしょう。

 

ただし、PERは70。既に成長性は織り込まれていると言ってよいでしょうね、決算説明資料で大々的に中期経営計画をうたっているのですから、当たり前ですが・・・・・。「2025年以降もバンバン採用がうまくいき、業績が拡大する」という見通しがあるならば、投資してもペイするかもですが。

 

 

「優良企業だけど、それが既に評価済み」ということで、投資せず。

 

 

余談ですが、面白いと思ったのが、「プロジェクト管理」という、「普通なら社内の人材でやるような仕事」をアウトソーシングしているところ。「普通は社内人材でやる仕事を外部にやらせる」というのは、営業代行のDMMIXの商売につながるところがありますね。

 

とにかく人を雇って派遣しまくる、単価をあげろ、稼働率をあげろ、離職率を下げろ、という人材派遣のコプロなんかと、モデルが同じなのも興味深いです。キモは、採用力、研修制度、M&A、離職率。労働者に「辞めるな!」と言っても、法的にも心理的にも強制できません。難しい商売だと思います。

 

 

 

 

 

読んでくれて、ありがとー!
今日も、ステキな銘柄に囲まれた、良い一日をお過ごしくださいね。

 


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