「分析しなおす」シリーズ第三弾です。

中計にはＲＯＥの記載はありません。重視していない・・・のでしょうか。

回転率については、１．１、１．２あたりをウロウロしています。来店客数が減れば下がると思いますが、リピート率が８０％であれば、そうそう下がりはしない・・はず。

レバレッジについては、無借金経営なので、自己資本比率７０％・・・１．４倍くらい。toＣの商売が半分ですし、借金して店舗作ることもないので、そんなに大きく変わりはしないでしょう。

利益率については、ＳＮＳでブレイクした２０２１年以降は、２３％というところです。これも、来店客数が減れば下がると思いますが、リピート率が８０％であれば、そうそう下がりはしない・・はず。値上げもこなしていますし。

ということで、２３％×１．１回転×レバ１．４＝ＲＯＥ３５％となります（売上÷期末の資産で簡易計算しています。分母を期中平均の資産額にすればもう何ポイントか、あがるでしょう）。

下がるとすれば、来客数が減って、相対的に販管費比率が増え、回転率も落ちることになりそうです。キーポイントはリピート率ですかね。

不景気になればコーティングを控える客もいるのかと思っていましたが、そもそもクルマにお金をかける人は趣味でやっているので、意外に底堅いのかもしれません。

中計では全国に４８０店展開できるとして、いま１２０店くらいですから、当分は余裕でしょうね。

展開余地が１５０店とコンサルに言われた過去もあるようですが、（ブース増設による）既存店の売上二倍が連発していますので、会社見通しのほうが正しそうです。

この点は、単に店舗数を伸ばせばいいだけですので、プレミアやロードスターよりはっきりしていて、いいですね。

ふつうにＤＣＦ法で行います。

来期予想ＦＣＦ３２億円（ただしＴＶ算定時には投資ＣＦを減額調整としてＦＣＦ１００億とした）
割引率８％（期央調整あり）
５年成長率２８％（中計では２０％ですがコンセンサスより）
永久成長率５％
ネット現金２２億円


とすると、理論価格７２８６円となりました。

「２８％成長を５年続けて、その後５％も永久成長する」というゲタを履かせてこの価格です。ちなみに永久成長率を３％にすると４６００円、４％にすると５６００円です。ただ、いまの勢いを考えると、「５年後に３％成長になっています」というのは保守的にすぎるでしょう。

成長が急なので、その割合と期間を見積もる必要があり、なかなか振れ幅が大きいですが、雑に６０００－７０００円が株主価値、とまとめたいと思います。５０００円台前半で買えればまあいいですが、安全域が大きいとまではいえないですね。

　売掛や在庫がたまる商売ではないですし、キャッシュフローとＰＬが大きくずれる商売でもありません。決算書をみるなら、ふつうにＣＦ計算書かＰＬをみることになりましょう。とはいえ、コーティング剤を売る事業とお店運営が混ざった数値をみても仕方ありません。

　既存店がうまく回っていれば、とりあえず資本効率は保てるので、リピート率・・・ひいては既存店の売上が１００％を超えているか・・・が最重要でしょうね。値上げをこなせるわけですから、売上があがれば、原価も経費もついてくるでしょう。新店の出店のペースも重要ですが、あまり苦労している印象はないかな。

　ってなわけで、成長余地は問題ありません。既存店が１００％割れしていないかチェックしつつ、下値をためしたときにがんばって買う・・・・というところかな。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い１日をお過ごしくださいね。