中古車を売ろう②(ガリバー
IDOMをみていきましょう。
「車売るならガリバー」のガリバーです。消費者からクルマを買い取り、事業者に売るのが4割、消費者に売るのが6割。オーストラリアにも進出しており、営業利益の3割弱はオーストラリアの事業によるものです。
ブレイクダウンすると、「128万円でクルマを売って、粗利が26万円」という感じ。国内では22万台を売っています。毎日600台、売れている計算ですね。
で、もうかっているのでしょうか?
あら、コロナ中を含むのに、すごい増益ですね!どうしてでしょうか?
決算短信によれば、国内事業は△13%。ということは、海外つまりオーストラリア事業が増益ということですね。オーストラリアの事業は、前期が7600万円の営業利益でしたが、今期は30億円の営業利益!!とケタが全く違います。いくらなんでも、この増益は妙ですね。
決算説明資料によると、どうやら、オーストラリアの事業の人件費については、政府から補助金が14億円出たため、人件費14億円とそれに対応する補助金14億円を、特別損失の方に振り替えて計上したようです。本来、販管費になる人件費が、特別損失の方に行ったため、販管費段階では14億円、経費が減ったということになります。
ただ、その振替分を考えなくても、16億円の営業利益となる計算です。好調の原因は、「西オーストラリア州パースの子会社Buick Holdingsにおいて、下期を中心に中古車の販売を強化したことが、利益の押し上げ要因となった。」ということです(シェアドリサーチレポート14頁)。オーストラリアの事業の営業利益の伸び率が異常なので、要因は、原価改善、つまり、「コロナ特需で値引きせずに中古車が売れて原価率が改善した」というところと推測します。決算短信のPLでは、日本事業と混ざってしまっているので、ウラをとることはできませんが・・・・・・
オーストラリアの中古車価格急騰がニュースでヒットしますね。多分、コレでしょう。
どうして増益なのか?→コロナ特需により、オーストラリアで車が高く売れたから。
コロナの初期に値下げして在庫を削減したことから、国内事業は減益となりましたが、来期はこれが回復する予定のようです。オーストラリア事業の好調も、コロナが沈静化するまでは続くでしょう。
会社の業績予想は、売上2.5%増、営業利益18.2%増を予定しています。
増益予定は結構なのですが、売上の伸びが弱いですね。コロナの反動、特需がどこまで続くかは分かりませんので、次々期については、なんとも予想が困難である気がします。
利益率の改善は限界があるので、商売の基本は売上の増加です。売上の伸びが弱いので、投資はせず、で。新規出店ペースが加速する話などが出てくれば別ですが。
読んでくれて、ありがとー!
今日も、ステキな銘柄に囲まれた、良い一日をお過ごしくださいね。
↑ 押していただけると泣いて喜びます!