競争戦略の謎を解く

競争戦略の謎を解く
ブルース・グリーンウォルド (著), ジャッド・カーン (著), 辻谷 一美 (翻訳)

あーあ、どっかにステキな企業はないものかにゃ・・・持っているだけで株価があがるような。

株価があがる、ステキな企業って、どんな企業でしょう。

んー、当然、もうかっている会社!

どういう企業がもうかっているんでしょう?

グーグルとかアマゾンとか・・?

グーグルやアマゾンは、どうして儲かっているのでしょう?

え、検索とアマゾンなしには、現代人は生きていけにゃいから。

そうですね、「使わざるをえないが、代替サービスがない」。そういうビジネスがもうかるんでしょうね。

よっし、じゃあ、グーグルとアマゾンを買うにゃ!!

好業績が織り込まれた株価が既に付いているから、損はしないと思うけど、大きく儲かりはしないでしょうね。

・・・では、「あまり有名ではないけど」、「使わざるをえないが、代替サービスがない」事業をしている会社を教えてください。

その前に。「代替サービスがない」っていうのは、「今後も」似たようなサービスを提供する他社がでてこない、ことが必要です。そうしないと、そのうち、似たようなサービスが出てきて、お客さんの奪い合い、価格競争となり、業績が悪化してしまうから。

 「我々は、①代替品の脅威、②売り手の交渉力、③新規参入の脅威、④書いての交渉力、⑤既存企業間の競争の激しさ、という5つの要因が競争環境に影響を与えるというポーターの考えには同意する。しかし、我々はポーターやその信奉者たちの多くとは異なり、これら5つの要因がすべて同等に重要だとは考えていない。このうち1つの要因は、他の要因よりも明らかに重要度が高い。【中略】その要因とは、「市場の参入障壁」であり、ポーターの分析モデルでは「新規参入の脅威」として示されるものだ」【同書7頁より】

 良い企業とは?参入障壁がある会社。差別化されたサービス、独自のサービスを提供していても、儲かるとは限らない。メルセデスベンツは差別化された商品ですが、ベンツ社は高い利益率を上げているわけではない・・・。

 政府の規制があったり、顧客を囲い込んでいたり、特定の地域や特定の分野で牙城を築いていたり・・・・参入障壁があれば、高い利益率を「今後も」維持できる。ゆえに、ホールドしていれば、儲かる。

 バフェットは、「ウォーレン・バフェット氏になる」というドキュメント映画で、学生に「どういう企業を買うか」聞かれて


「堀だ(moat)」と即答しました。

 参入障壁があるビジネスをしていれば、利益率が高く、キャッシュも豊富で、ROEも高くありつづけます。あとは、それをあんまり織り込んでいない株価のときに買ってホールドするだけ・・・・・

 競争優位とか参入障壁の話になると、ポイントが5つも6つもあるような、むずかしい経営学の話になりがちだけど、この本はシンプルに参入障壁を重視していて、面白かったです。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

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