四季報いっき読み(不動産と金融


四季報いっきよみ、1時間で挫折したので、方法を考えました。

とりあえず、馴染みのあるところから見ていこう、と。知らない企業名が続くのは辛いですからね。また、セクターとしてまとまっていないのを見ても、あまり勉強にならない可能性が高いので、セクターとして企業数が多いところ。

あとは、景気、経済に影響が大きいところ。住宅や自動車かなあ。なお、趣旨としては、投資の銘柄を探すというより、経済の勉強が主眼です。

ということで、まずは不動産をみてみました。3231野村不動産HDから3498霞ヶ関キャピタルまで。8801三井不動産から8999グランディハウスまで。


・・・基本的に、好調というところが多かったです。特に収益不動産については、投資意欲が旺盛、という文言が複数回、みられました。また、オフィス高稼働、ホテル堅調、というのも複数あり。

実需については、オープンハウスは在庫高、マンションの原価高とかかれており、ケイアイスター不動産、あと飯田GHD、アグレ都市デザイン、カチタスが、値引きで利益率低下、と書かれています。高値掴みの在庫を持ちすぎたのか、高騰する不動産価格に実需がついていけなかったのか。多分、両方でしょう。飯田のIR資料をみると、建設費があがったのに価格転嫁できなかった、と書かれています。価格転嫁できなくて売れない、値引き・・・・グッドコムアセットも似たような状況だったような・・・。

人件費などの高騰というワードも見られますが、そうじて景気が良さそうと思いました。

結局、ゼロ金利解除でも長期金利1%にもいかないし、コロナも明けて、投資需要が旺盛・・・一部実需に難ありかも、とまとめておきます。逆張りなら実需系の不動産会社を狙えばいいし、順張りならホテルや投資用不動産の会社を狙えばいいと思います。


次、保険、リース、銀行など金融をみてみました。

銀行は、とにかく、「貸出残高増、利息増、株売却益で債権実現損を相殺」ばっかです。ノンバンクも貸出増ばっか。ただし、貸し倒れが多いという記述はあんまりないです。リースも好調で、航空機リース好調というのも複数、みられます。保険は米国が好調、自動車損害保険が悪化、コロナ明けでひとがクルマに乗るようになったからかな?

ってことで、みなさん、コロナが明けて、お金を借りて事業投資もし、消費もし、航空機リースで節税もし、という感じで、ほぼほぼ好調といっていいでしょう。ざっと四季報の見出しだけみても、「堅実」「着実増」ってのばっか、並んでいます。


「不動産」を先にみましたが、これも、住宅の実需を除けば金融の領域、投資ですよね。

全体的にまとめると・・・・・利上げを控えてなのか、きちんとお金を借りて、不動産なり事業投資なりがされて、コロナ明けでインバウンドもあって、四季報を読む限りではもう好景気といっていいんじゃないかと思えました。実際、これらを受けて日経平均は高いわけですよね。


今後は、「原価高を価格転嫁できない」という感じで、実需や投資がしりすぼみになるのか・・・・金利(わずかに)上昇、貸出増、事業投資、賃金増、という形で経済の好循環が始まるのか・・・・というところです。

あたしの予想を言えば、数年でどうせ尻すぼみ、かな。とんでもなく高い社会保険料のせいで、どうせ可処分所得はあがりませんから、そのうち、実需の方からへばっていくと予想。さらに言えば、二極化ですかね。四季報にのっている銀行全部がそうですが、株高のおかげで、株式をもっている銀行は勝ち組です。不動産投資も好調です。投資をしているひとは豊かになり、そうでないひとは、名目賃金はあがるが、インフレと社会保険料でトントン・・・・となる気がします。あと、地方の企業はチラホラ、不調というのが見え隠れしました。首都圏と地方でも差がひらくかもしれません。

個別株投資家としては、「原価高を価格転嫁」できる企業・・・値上げしても買い手側が「買わざるをえない」企業・・・競合がいない独占的な販売や必需品であるとか、そういったものを選別する必要があろうかと思います、ま、投資の基本ですがね。今後はより、原料、人件費、建設費が値上がっていくわけですから、これを転嫁できないようであれば、ジリ貧です。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

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