チャーム・ケアのPERが変に低くなった理由


 へるにあんさんから、コメントいただきました!

「私もチャームケア買ってます!お仲間嬉しいです。3ヶ月前の前期決算と今期予想が出た日のPTSで「どう考えても割安じゃない!?」と思い、余力を全て突っ込みました。私の余力は500株くらいでしたが(^_^;)

(すごいです!!)

個人的には今期予想や中計はかなり高評価なのですが、以前は20〜30倍だったPERが最近ずっと20倍を下回っていますね。新しい事業のリスク(?)が考慮されているのでしょうか。PERの推移について何か分析されていたらご意見伺いたいです。」

PERって、不思議ですよね。チャーム・ケアは、従前、PER25くらいをウロウロしていましたが、いまは、18,19あたりです。

EPSをみてみると、次期予想EPSは92円ですが、うち、

①介護施設の運営による利益は48円
②残りの44円は新しく始めたヘルスケアディヴェロップメント、つまり、「土地を見つけて、チャーム・ケアが介護施設を建て、リートに売る」という商売の利益です。

 ①の48円についてPER25とすると、1200円となります。いま、チャーム・ケアの株価を1640円とすると、差し引き、440円分がディベロップ事業の評価ということになります。これを②のEPS44円で割ると、PER10でデベ事業は評価されているということになります。

 一般に、株式市場は、継続的な利益をあげるタイプの事業はPER20-30あたりで評価し、単発的な利益をあげるタイプの事業はPER5-10くらいが多いです。たとえば、解約がなければお客さんは引き続き電気を購入してくれる事業のグリムスはPER20-30。これに対して、一戸建て販売は、買ったお客さんがリピーターになる可能性はありません。ですから、いくら 戸建て販売の ケイアイスター不動産が利益を上げようが、PERはせいぜい7とか8。結局、単発的な利益は、「次期も利益出るか、分からないじゃん?」ってことで、評価されないんでしょうね。チャーム・ケアのデベ事業も、そういう評価ということでしょう。

 また、チャーム・ケアのように、異なる性質の事業が複合していれば、PERも事業ごとに見ることになるので、投資の難易度があがります。

 いずれにしても、既存事業PER25付近、デベ事業はPER10程度、というのは、違和感のない数字です。成長性と確度を考えると、個人的には安いと言ってよいと思いました。これをあんまり下回るようであれば、買い増ししよっと・・・・。あら、もう余力がない。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

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③バリュエーション、そして売り

5件のコメント

  • ネオピエロ

    suriaさんこんにちは。
    分析参考になります。

    個人的な懸念なんですが、介護も国からの補助金や報酬改定等があり、国の方針に左右される面があります。

    グリムスも経産省が新電力の関係で右往左往させられたのが記憶に新しいのですが、チャームケアに関してはその辺はあまり気にされてないですか?

    私は少子高齢化が進み、介護施設の需要は伸びると考えるので、買いたいと思いますが、お時間ある時にsuriaさんの見解を聞かせてください

    • suriaちゃん

      介護関係は、岸田政権のもとではむしろプラスに改正されるだろうと期待しています。

      どうなろうと、容量市場や売り札入札ルールのように、利益の半分がいきなり飛ぶようなラディカルな改正はされるはずがないと思ってます。

  • つなみ

    介護・保育については岸田総理が公的価格引き上げを強く希望しているようなので期待できそう
    あとやっぱREIT(不動産出口)があると開発が単発では終わらないという安心感もありますね〜

    • suriaちゃん

      おっしゃるとおりと思います!不動産も出口が決まってる以上、粛々とホールドするのみですね。

  • へるにあん

    記事ありがとうございます!
    ものすごく勉強になります。全然そこまでは考えられていませんでした。
    後ほど決算資料見てこの記事の分析を復習してみますね。もっとsuriaちゃんのようにファンダ分析できるようになりたいです。
    今日も下がって買い増したいですね〜。余力があればなぁ。

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