オープンハウスはいくらで買うべきか?
オープンハウスについて、バリュエーションをみてみたいと思います。
例によって、「成長しない仮定だったら、いくらか?」計算してみましょう。
まず、オープンハウスのオーナーになったら、いくら現金がもらえるのか計算します。オープンハウスの営業CFの主要な項目は・・・
利益1210億円
減価償却14億円
利息等△64億円
在庫不動産の購入△1170億円
税金△370億円
差引で営業CFはマイナスですね。利益と同等レベルの金額が、在庫を増やすために費やされているせいです。
「成長ゼロ」であれば、在庫不動産を増やすための支出はゼロで済む、と仮定すると、営業CFは790億円プラスとなります。ここから、投資CFにある「固定資産の取得」31億円を引くと、760億円です。
オープンハウスのオーナーになると、760億円のキャッシュがもらえることになります。これを8%で割り引けば事業価値は9500億円、9%なら8444億円となります。
次に、借金をひきましょう。
オープンハウスの借金は5100億ですが、豊富な現金もあります。現金は3500億円、うち2500億円は非事業用資産としてテキトーに考えると、ネットデットは2600億円。これを上記事業価値から引くと、5844~6900億円。
オープンハウスは1.2億株、発行しているので、これで割ると、1株4870~5750円となります。
あら、現在の株価にピシャリ。うーん、成長ゼロなら、こんなものですかね。
「事業用現金がもっと多い」と考えると、さらに500円くらいは下ぶれてもおかしくありません。他方で、成長がゼロでないとしても、在庫不動産を増やすために出ていくキャッシュが増えるので、企業価値はそんなにあがらなさそうですね。
となると、1株4870~5750円っていうのは、そんなにうわブレ余地はなさそう・・・現在4900円くらいですが、「金利と成長性によっては、もう少し上の株価もありかな・・・」っていう程度、となりました。「どうみても安い」とまでは、とても言えませんね。
4000円くらいになったら、「安い」と言えそうです。PER5-6ですか・・・・・そこまでにはならなさそうですね。現状では、買いも売りもしない値段ということで。
今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。