イーレックス暴落!

 

 
 

再エネブームのはずなのにいいい・・・!

 

 

はめちゃんさんから、コメントをいただきました!

「いつもブログ楽しみにしています😊

 

(ありがとうございます!(^^)!)

私、イーレックス決算またぎして、下げ止まりません!2000前後でしょうか?
大失敗しました。
よろしければ、ご意見お聞かせくださいませ。」

 

電気小売関係でイーレックスはみたことありますので、1Q決算もみてみましょう。

 

 

  イーレックス1Q決算!

 

イーレックスは、バイオマス発電(木くずを燃やす)と、電気の小売りの二本立ての会社です。

 

先日、1Q決算がでましたが・・・・

 

 

売上が78%増!ですから、利益は100%くらい、伸びていてほしいところですが、利益は7%逆にマイナス・・・なんででしょうか?

 

   どうして減益なの?

 

売上の異常な増加の理由は、「大型案件の供給開始により」と決算説明資料にあります。「高圧電力小売り」の数字が伸びているので、大きな工場や商業施設の電気供給を請け負ったんでしょう。

 

 

では、なぜ、利益が増えないのか?資料には、

 

「競争に伴う値下げ、燃料調整等により販売単価は低下」「使用量の大きい需要家への供給開始、燃料費調整等の影響により販売単価は低下」「 JEPX価格の上昇により、調達コストは増加」とあります。

 

①競争に伴う値下げ・・・・・使用量が大きい工場等の電気契約を、安売りで獲得したってことなのかしら。

②燃料調整費・・・・みなさんの自宅の電気料金にも適用がありますが、石油やガスの価格に応じて電気料金が調整される制度があります。いま、石油価格が騰がり始めているところなので、利益には(一時的に)マイナスに働きます。

③JEPX価格の上昇・・・・たしかに、例年より2円ほど高いですね。

 

 

②は、「石油ガス価格が騰がれば電気料金もあがり、下がれば逆になる」という制度なので、時間差でプラスマイナス(ほぼ?)ゼロです。

 

問題なのは、①と③です。「ちょっと電気仕入れ価格が騰がると利益がでないような電気料金体系」でお客さんだけを増やしているとしたら・・・・・・・赤信号ですね。売上があがっても、利益が出ないのでは、キツイです。

 

 

  今後の見通しは?

 

業績予想に対する利益の進捗率は10%台であり、これを受けて株価は暴落、現在、PER21です。

ただし、もともと、イーレックスのPERは15-20くらいで推移していました。昨年の思わぬ爆益決算でPERが30近くまで行っただけですから、高めだったのが平常の水準に戻りつつあるだけ・・・・・・・とも解釈できます。

 

また、昨年1Q時点でも、経常利益の進捗率は10%台だったんですね。今年7月には新しい発電所が稼働しています。JEPXの価格もまだ変動するでしょうから、通期業績予想が達成されないかどうかは、まだ判断できないと思います。JEPX価格が下がれば、売上が急増している分、爆益に戻るでしょう。

 

と・は・い・え、中長期的には、「ちょっと電気仕入れ価格が騰がると利益がでないような電気料金体系でお客さんだけを増やしている」というなら、マズイでしょう。「JEPX価格が騰がれば利益がなくなり、価格が下がれば爆益」そういう原価リスクを負うだけの賭けになってしまいます。

 

 

最大の問題点は、イーレックスの決算説明資料は、電力小売りと売電がぐっちゃになった数字しか載せておらず、上記仮説を検証できない点です。売電分野が赤字になっているだけかもしれません。電力小売りは赤字で売電の黒字でまかなっているだけかもしれません。

 

 

とりあえず、現在与えられているデータで抽象的な推論をするなら

 

①過去PERからすると、PER20あたりで下げ止まるのではないか。

②今期EPSがどうなるかは、前1Qの進捗率や新規稼働の発電所の存在を考えると、
悲観一色とはいえまい。

③ただし、決算説明資料の書きぶりからすると、今後の業績はJEPXの価格次第の可能性も高い。今後三カ月の気象予報では、残暑は平年より暑い可能性が40%と、現時点で、分は良くはない。

 

売上の増加に着目し、発電事業にも自信があるなら、新しく稼働する発電所の利益がのる2Q決算まで待つ。

ないならポジションを減らし、今後のJEPX価格が下がればそのまま、よこよこ以上ならさらにポジションを減らす・・・・・というところでしょうか・・・。

 

 

なお、繰り返しますが、「説明資料に電力小売りと売電がぐっちゃになった数字しか載せておらず、分析不能」、が基本です。電力小売りと売電の利益の比率も分からないため、株価のバリュエーションも分かりにくい・・・・電力小売業者とみるなら、PER30のグリムス、PER50のアースインフィニティと比べることになり、発電業者とみるならPER8の電源開発やPER12のエフオンを参照することになります。

 

電力小売と売電の利益が半々と仮定するなら、前者がPER30,後者がPER10程度とみて、PER20程度がやはり相場かな、とみることができますが、やはり仮定に過ぎないんですよね・・・・・・・・

 

売上80%増の営業力は光るものがあると思いつつ、はめちゃんさんのご健闘をお祈りいたします。

 

 

読んでくれて、ありがとー!
今日も、ステキな銘柄に囲まれた、良い一日をお過ごしくださいね。

 


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電気の小売

2件のコメント

  • 00-66-22-88

    SECRET: 0
    PASS:
    いつも的確な分析凄いです
    とても勉強になります

  • suriaちゃん

    SECRET: 0
    PASS:
    >00-66-22-88さん
    >はめちゃんさん
    ありがとうございます、、、例によって、「よくわかりません」という結論です!

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