6800通りの悲観シナリオを想定する。

 

 

 
 

悲観シナリオなんて、ひとつも想定しないにゃ!

 

ロケット科学者の思考法

 

ロケット科学者の思考法  2021/2/19発売
オザン・ヴァロル (著), 安藤貴子 (翻訳)

 

「宇宙では、異常事態が発生しても、ほとんどの場合時間をかけて慎重に検討している余裕はない。実際に飛ぶことを想定したテストでは、瞬時に近いくらい可能な限り短い時間で反応しなければならない。スペースシャトルのミッションの場合、そのためにおよそ6800通りの故障シナリオを用いて、想像できるあらゆる不具合ーコンピューターのクラッシュ、エンジン・トラブル、爆発ーを乗員に経験させる。

【同書304頁より引用させていただきます】

 

 

ロケットを飛ばすって、すさまじい投資です。100億円とか200億円とかかかり、失敗すれば宇宙飛行士さんが死にます。

 

そのために、何千通りのシミュレーションをし、エンジンは相互に独立したものを9つ備え、コンピューターも予備と予備と予備で4つあり、さらにバックアップまであるそうです。そういえば、マンガ「宇宙兄弟」でも、水中や砂漠などできるだけ宇宙に近い環境を用意し、訓練生が予期しない故障を突然発生させたりして、対応力を訓練していましたね。

 

 

バフェットも、「われわれは千年に一度の災害にも備えています」と言っています。かれの会社の母体は損害保険会社ですから、地震や津波、ハリケーン、火山の噴火、核テロ、バイオテロなどを、具体的にシミュレートして備えているはずです。

 

 

 

6800通りの想定をしよう

 

【市場関係】

米国金利の上昇をきっかけに、暴落が起こる。

インフレ率が異常に上昇し、とまらなくなる。

GAFAのどこかが米国当局から法令違反を指摘され、それをきっかけに株価が暴落する。

 

【個人的な関係】

自分が致命的な病気にかかって、株の取引をしている余裕がなくなる。

口座に不正ログインされて、勝手に預り金を引きだしされる。

 

【投資先の関係】

投資先の社長や従業員が、暴力事件で逮捕される。

木材価格が高騰して、オープンハウスが減益になる。

LNG価格が高騰して、グリムスが減益になる。

不動産バブルが起きて、ロードスターキャピタルが仕入れるビルがなくなる。

空室率が15%に達して、ロードスターキャピタルのもっているビルに減損損失発生。

のべつ営業電話をかけたということで、投資先の会社が消費者庁から勧告を受ける。

 

【災害やテロ関係】

震度7の首都直下型地震が起こる。

南海トラフ沖地震が起き、さらに富士山が噴火する。

北朝鮮からテポドンが東京に落下する。

隕石がふってきて、気候変動が起きる。

ワクチンのきかないコロナ変異種が広まる。

 

・・・・・・・うーん、暗くなってきましたが・・・・・・・想定するだけなら、タダですからね。

 

あたしのポートフォリオは、地域的に日本に偏っているので、富士山が噴火して首都機能がマヒする状況が続いたりすると、結構やっかいです。S&P500のインデックスを、増やそうかな。

 

 

 

 ちなみに、上掲の本は、投資とは、直接、関係はないけど、酸素もなくガンマ線だか宇宙線だかだらけの、とんでもなく過酷な環境下から何とか生きて帰ってくるためのシステムを作っているひとの思考法の話なので、とっても参考になります。

 

読んでくれて、ありがとー!
今日も、宇宙に囲まれた、良い一日をお過ごしくださいね。

 


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