世界最大の資金を運用するヘッジファンドのマネージャー，レイ・ダリオは語ります。

 

 

「わたしの人生で成功のもっとも大事な要素は何かと言われたら，それは瞑想のほかにありません」

 

「瞑想を始めて以来，自分の中にしっかりとした中心ができるようになった。曇った窓ガラスを通して外の世界を見ていたのが，ガラスの曇りが取り除かれて，世界がはっきりと見えるようになった。」毎朝２０分間，静かに目を閉じる。それだけで心が落ち着き，まるで武道の達人のように，しなかやな身のこなしで物事に対処できるようになったという。

 

（以上，「リスク・テイカーズ」川上穣著　日本経済新聞出版社　２１３，２１４頁より引用させていただきます）

 

 

 

あたしも，２０代前半でヨガや瞑想，仏教と出会い，いまでは，一日２０－３０分×３回，瞑想しています。

 

いろんな本をよみ，ほうぼうの禅寺にいき，何万円も払って瞑想会にいき，悟りを開いているというひとがいればその坐禅会にいき。

いまでは，瞑想は，あたしの欠かせないライフワークになっています。

 

 

 

人生って，つらくないですか？

 

 

事故。

病気。

別れ。

老化。

妬み。

攻撃。

含み損（笑）

 

 

この世には，いろんな不幸があります。

 

「ああしておけばよかったのに」と過去について悩み。

「こうなるかもしれない」と将来について恐怖する。

 

いろんな不幸が，わたしたちを襲う。

 

 

それを，いったん，ぜーんぶ，置いておく。

生まれたての赤ちゃんが，ぽつんと坐っているような，そんな時間。

 

自分の名前も性別も資産も，過去も将来も，全部，脇に置いておく時間。

不死の病だろうが，含み損が１億円あろうが，コロナでどうこうとか，何の関係もない。

 

なーんも，心配する必要がない静寂。

 

そういう時間を，とってみる。

 

 

 

日本の禅マスター，曹洞宗の開祖道元さんは，こういいます。

 

 

「諸縁を放捨し，万事を休息して，善悪を思はず，是非を管することなかれ。心意識の運転を停め，念想観の測量を止めて、作仏を図ることなかれ。」

 

 

一切合切，脇において，完全にすべて休め。

いいとか悪いとか，判断しない。

心のコントロールやチェックもしなくていい。

仏らしくあろうとすることも不要だ。

 

 

 

背筋をたてて，イスにすわるか，床にすわります。

アタマの位置を調整し，天空と頭頂と地球の中心が完全に一直線になるように調整します。

目は半眼にし，カオの力を寝顔レベルで完全に抜きます。

手はひざの上に置き、指の力を抜きます。

 

で，あとは，何もしません。

 

身体の特定の場所に意識を集中するとか，マントラをとなえるとか，息を観察するとか，一切の作為なし。

 

とにかく何もしません。

 

特に，善悪の判断や観察，分析など，意図的な精神作用を，やめます。

やめようと努力することもしません。

 

「退屈だなあ」という思考が浮かんだら，そのままにしておきます。

 

「瞑想中なのに，退屈だって思うなんて，なんてあたしはダメなんだ」という「判断」を行いません。

仏らしくあろうとする必要はない。

 

そういう判断が自然と湧き上がってきたら，そのままに任せますが，意図的に考えこもうとはしません。

 

観察も判断も承認も否定もしません。

 

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向かいの道路を，車が走る音がかすかにします。

 

空調の音が聞こえます。

 

「今晩のおかずは何にしよう」「ヒマだなあ」「あ，いま，判断したわ」という考えが浮かんでは消えていきます。

 

 

そ・れ・だ・け。

地味！！

 

 

やってみると分かるけど，「何もしない」って，慣れないと，なかなか難しいものよ。

 

判断したり，分析したり，効率的に人生を生きようとすることに，あまりにも慣れすぎているから。

 

 

「こんな，生産性のない時間・・・・・・じっと座ってどうすんだ！！退屈！！」

 

 

って立ち上がるのが関の山。

 

 

慣れると，本当にラクな時間です。

だって，何も心配しなくていいんだもの。

快楽を得ようと何かをがんばったり，分析したり，防御したり。

そういうこと，一切，いらない。

「寝る」よりも，精神が休まります。

 

「仕事が完全におわって，風呂上りにビールを飲んで，ぼーっとテレビをながめている」ときに近いかな。

 

何もする必要がなくて，ただ，リラックスしている。

集中してテレビをみているわけでもない。

外で，鈴虫が鳴いているのが聞こえる。

 

 

 

バフェットはいう。

 

 

「何もしないことが最も難しいと思います」

（「バフェットの経営術」パンローリング　ジェームズ・オラフリン著　長尾慎太郎監修　井田京子翻訳　３６７頁）

 

 

投資で，「何かしなければ」とやたらポジションを動かしてしまう。

これって，「何もしないではいられない」という，人間の性質なの。アクションバイアスと言う。

サンマを焼くとき，何回もひっくりかえしてぐじゃぐじゃにしてしまう，みたいな。

ぽんと放っておけば，こんがりおいしく焼けるのに。

 

 

瞑想，どうですか？

ＭＰ消費しないのに，ベホマと同じ効果があります

 

 

 

 

 

読んでくれて、ありがとう
ステキな銘柄に囲まれた、良い一日をお過ごしください

 

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