カンタンに損切りする3つの方法
損切りって、イヤですよね。あたしもイヤです。
「ホールドしていたら回復するかも」という淡い望みを捨て、自分の負けを認めるなんて・・・・・気持ちのよい行為であるはずがありません。
とはいえ、理性は、「損切りした方がよいのではないか」と叫んでいる・・・・・・そんなときはどうすれば良いでしょうか?
THE CATALYST 一瞬で人の心が変わる伝え方の技術
ジョーナ・バーガー (著), 桜田 直美 (翻訳)
この本は、投資とはまったく関係なく、説得する技術を書いた本ですが、投資行動をする際に、応用できる記述がいくつかあります。説得と言ったって、人質とって立て籠もっている人を説得するような厳しいシチュエーションだってあるくらいだから、損切りするよう説得するなんて、カンタンでしょ!!ということで、本のエッセンスをご紹介してみます(あたしの勝手な応用であり、引用ではありません)。
さて、損切りするためには・・・・・・?
メソッド① 小分けにする!!
1000株もっているなら、とりあえず、100株だけ損切りしてみる。これ、絶対、心理的抵抗が少ないです。あたしも、損切りする時は(ありがたいことに最近は損切り自体があまりないですが)、よくやります。「まずは、ほんのちょっとでいいから!」と自分を説得するの(笑)
本では、ジュースを一日3本飲んでいるひとにダイエットさせるには、いきなりジュース全廃ではなく、2本に減らすことから始める、という例が載っています。
徐々に徐々に減らしていけば、人間ってある意味アホだから、抵抗なく損切りできます!
メソッド② 現状維持つまり損切りしないことの「損失」を明確化する。
あたしたちは、認知の歪みにより、損を得の2.6倍強く感じます。これを逆手にとります。
損切りして、インデックスに乗り換えて、年10%あがり、また、損切りした分のタックスロスも戻ってきた場合と。
ホールドして株価や業績がうろうろ低迷した場合・・・・・比べると、どれだけ損をするか?インデックスの上昇を捉えられない分、かーなり損していませんか?
「現状維持の方が損か?」と考え出すと、とたんに合理的に思考できます。そういう意味でも、代替投資先はいくつか持っておきたいですね。
メソッド③ 理想とのギャップを明確にする。
こんな実験があるそうです。
喫煙者に、「火、貸してくれない?」と頼むのですが、喫煙者は断ります。なぜなら、小学生に頼ませたから。
その後、小学生は、その喫煙者に、「子供の心配はするのに、自分の心配はしないのですか」という、禁煙相談ダイヤルが書かれたカードを渡します。その人は、ほぼタバコを捨てるそうです。
人間は、一貫していない態度がキライです。理想と矛盾していることを露呈させると、人間は、認知的不協和に陥り、一貫させようと「勝手に」動き出すわけですね。うまーい。
「15%下がったら損切りします!!」とかブログやツイッターで宣言しておけばOKでしょう。あたしは・・・・
①含み益がのっている場合、短期的な業績下落ではホールドします。含み益が少ないまたはない場合は、下落の確度に応じて、ポジションを軽くします。
②外部要因により今後の長期的業績が予測不能または下落が懸念される場合は、含み益の有無にかかわらず、ポジションをとりあえず軽くします。有望な代替投資先がある場合は、完全撤退も検討します。
③「株価が下落している」というだけでは損切りしません。あくまで業績基準です。
ふう、理想を宣言したゾ。
人質解放交渉人は、「出てこないと撃つぞ!!」ではなく、まず、犯人の話を聞き、共通点を見いだし、信頼関係の醸成に努めるそうです。そして、一部の人質の解放など、小さい要求から通していく・・・・・立て籠もったまま時間が過ぎることの不利益も明確にしていく・・・・
有望でなくなった株に投資資金を人質にとられているあたし達にも、参考になる内容ですね?おあとがよろしいようで。
読んでくれて、ありがとー!
今日も、ダメ銘柄から解放された、良い一日をお過ごしくださいね。
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