いえ、これからデフレになります。

 週刊ダイヤモンド21年12/11号を買いました。お目当ては「決算書100本ノック」でしたが、「破壊的イノベーション企業に集中投資」することで有名な、アークETFのキャサリン・D・ウッドさんの対談記事が掲載されており、興味深いことが書いてありましたので、要約してみたいと思います。

 今後、インフレが進むか?について。

ARKでは今後3~6カ月で低いインフレ、あるいはデフレ方向に落ち着くと見ています」(同書19頁より引用させていただきます。9月末時点の物価指数の話がでてくるので、おそらく10月の対談と思われます。)

 ですって!!理由は?3つあるでそうでして、


①イノベーションにより、コスト低下が進む
②イノベーションについてこれなかった企業が値下げをする
③サプライチェーン問題の急速な解消により、コモデティ価格が下落

という3つだそうです。①②は、そうなんだろうな、とは思いますが、昨今、始まったことではありませんね。③については、どうでしょうか。対談で例に挙げられているのですが、高騰した木材価格、銅、原油などはピークアウトしています。

 「サプライチェーン問題」は、解消に向かいつつあるのでしょうか?

バルチック海運指数

船舶の運賃指数は、10月初旬から激下げしていますね。

下がったっていうことは、運賃高騰の原因、「コロナによる港湾の人員不足」が解消されつつあることを意味しましょう。ここ最近、ちょびっと上がっているのは、オミクロン株の報道の影響ですね。

 原油の高騰、船賃の上昇により、日本の企業物価指数でさえも前年比+8%という、ヤバイ感じの数字が出ております。ただ、キャシーさんの言う通り、原油も木材も、ピークアウトはしております。ワクチンが広まり、港湾に人手が戻れば船賃は下がるでしょう。インフレ要因として、コロナ禍の現金給付や財政出動が残ってはおりますが、キャシーさんの言う通り、ここ2年でDXも随分すすみました。何やるにも、スマホとズームで済んでしまう・・・・変異株がよほど悪質でない限り、デフレ要因の方が強いような気がしてきました。

 あとは、原油価格が下がるタイミング・・・・OPECは、損益分岐点的に、増産はしない・・・米国では、脱炭素の流れによりシェールガスの開発が抑制気味・・・。「脱炭素」の流れで中期的に油田が不良資産になっても米国のシェールガス企業が大丈夫と考えるくらいの原油価格になるまでは上がる・・・・いくらでしょうね?

 結局、インフレになるかどうかは、①原油価格の動向=米国のシェールガス回復の意思、②オミクロン株のワクチン耐性、あたりに集約されそうな気がしてきました。①も②も、あたしにとっては、何か賭けをするほど強い見通しはありません。インフレになっても、デフレになってもいいように、ポジションをとっておかねば・・・・って、結局、日本の優良小型株をホールドするだけなんですけどね。非資源国に住むイチ消費者としては、デフレを望みます。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へ

投資の総論本の書評

2件のコメント

  • とも

    いつもブログたのしく拝見しております。海運については、基本人不足なのですが、そういう中で政府主導で港湾の営業時間を延長しているため、次のようなことが起きています。(1)船は港が空いている限り入ってきてコンテナを降ろす。(2)港の人は適当にとりあえず積み上げる。(3)結果として下に積まれたコンテナを出そうとすると上に積み上がったものを動かさないといけない。(4)ようやくコンテナを出してもそれを運ぶ列車やトラックの手配が追いついていない。。。一連の流れをシームレスにやらないと物流網の目詰まりは解消されないので、まだまだ時間がかかると見ています。

    • suriaちゃん

      ありがとうございます、くくく詳しいですね・・・・勉強になります!!

      コンテナが適当に積まれている、となれば、解消には時間がかかりそうですね・・・・

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA