はじまりはBS
村上世彰さんの「高校生に投資を教える」を読みなおしました。
村上さんご自身の投資手法はさっと触れられている程度ですが、
「わたしが投資判断で一番重視しているのは、企業の資産です。会社四季報では、自己資本比率が高くて有利子負債自己資本比率が高くて有利子負債が少ないものに注目します。現金、預金、有価証券、不動産などをたくさん持っていて、一方で銀行借り入れなどの負債が少ない、要するに資本効率の悪い会社です。そして、借金を全部返した後に残る資産が、時価総額を上回っているような企業を投資対象として検討することが多いです」(同書70頁)
とあります。
で、そういう企業の株を買って、自社株買いや増配を迫る、というのが手法なわけです。
清原さんも、ネットキャッシュ、つまり「借金を全部返した後に残る資産」が時価総額との関係で高い割合となる企業を選択されています。
かぶ1000さんも、時価総額≦(実質的に換金可能な)流動資産ー負債、という株を選好されていますね。
株を買ったあと、経営陣に改革を迫るか、成長するのを見守るか、カタリストの発現を待つか、手法は違いますけれど、BSの良い株が出発点となるのは同じです。
手堅いなあ。
DMMIXとか中計下方修正のトビラシステムズ、あるいはキーパーのラボ事業なんかみていると、やっぱり、「成長するはず」という見込みを確度高く見通すのは一定の限界があるな、と思います。所詮、未来のことであり、経営者自身でさえ、業績予想を上方修正したり下方修正する・・・・つまり最強のインサイダーですら、1年先も予想しにくいわけです。
BSが良ければ、一定以上は株価は下がりませんから、そこを出発点に、「プラスαで成長したらいいね」くらいがちょうどいいのかもしれません。
今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。
有利子負債自己資本比率が高くて
「高くて」は「低くて」の間違い?