プレサンスコーポレーション(3254)
【基本情報】
近畿中心のマンションの分譲会社である。近畿でトップクラスの分譲数を誇る。
2013年一部上場。
近畿は今後,(東京と異なり)基本的に人口が微減していくので,15年後,20年後となると,どうなっているのか,マーケット的にはやや不安がある。
ROEは20%を超え,増収率も10%を軽く超えているし,それも継続している,おそろしい優良会社。
予想PER5倍,PBE1倍という,意味不明な値段が付いている笑
【BSの分析】
資産は,現金420億円,販売用の不動産が2350億円,賃貸不動産162億円が主である。
負債は,長期借入金など1800億円が主である。
販売用不動産96億円に対し,仕掛け用不動産が2253億円であるから,(マンション販売では普通だが)完成前にほとんどが売れているということになる。販売用不動産は,
H28 41億円
H29 143億円(うち,44億円は賃貸用不動産を販売の方に振り替えたための増額)
H30 112億円
H31 96億円
と,全体の規模が拡大しているのに,在庫は縮小している。優秀!!
【PLの分析】
売上高1600億円,原価は1163億円,営業利益271億円,経常利益265億円。同業者のなかでダントツである。
オープンハウスすら凌駕する。
利息の負担は7.5億円であり,その意味では余裕ね。
【CFの分析】
借入を生かして不動産を先行して建てて売る,というモデルであり,営業CFは赤い。
原価と仕掛け用不動産を対比しても,回転率はちょうど2年。
決算資料をみると,既に売約済み(だが,引き渡し未了なので)売上計上されていない不動産が多数ある模様。
前受け金は115億円しかないので,「引き渡し未了かつ入金済み」という類型は少ないのかしら。
ほとんどの人が住宅ローンで一括で(プレサンスに対しては)払うから,当然と言えば当然かもしれない。
【経営者の分析】
山岸忍さん。オーナー社長。
1963年1月生まれだから,いま,56才かな。34歳のときにプレサンス設立。
思いっきりレバレッジをかけて,筋肉質の企業を作っている。
余らせている現金もない。
2016,2017とM&Aもしており,経営者としては有能以外ありえないでしょう。
今年の7月に,わずかに持ち株を手放している。流動性確保のためであればいいのだけど・・・・。
成長率からしても体質からしても,買い以外の選択肢はないと思うのだけど。
なんで,こんなに安いのかしら。
まあ,建設業って,なぜかPER一桁が多いけどね。
リスクがありうるとすれば,近畿地方の大地震くらいかな?
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