３月発表のＫｅｅＰｅｒ技研の月次を読んでみましょう。

会社説明では、「昨年の２月が良すぎた、エビデンス：１２月と２月の売上対比異常」、ということでした。

実際、クリスタル・フレッシュも、ダイヤシリーズも、２年前と比べれば、cagr２５－３０％伸びとなっています。

ＥＸキーパーについては「新車販売台数に連動する」ということで、これも特に違和感ありません。

洗車の方も、台数的には３０％減なのですが、あまりにも減りすぎているので、「需要が減少した、飽きられた」という説明よりは、天候不調という方が逆にしっくりきます。

ただし。

これは１１２店での状況です。昨年２月は９７店（いずれもＦＣ除く）で、何もなくとも１５％底上げされている計算です。さらに今年はうるう年で昨年の２月より１日おおかったわけですから、３％底上げされている計算です。

ですから、実際はもっと深刻なわけで、前年比微減というより、前年比８０％減、というのが実態でしょう。

では、これは、一時的な影響・・・・前年が良すぎた＋天候不良が原因なのでしょうか？それとも、顧客が離れつつあるのでしょうか？がんばって計算してみましょう。

まず、「前年が良すぎた」ということですが、会社の説明によれば、前年１２月／２月比率が、２０２３年２月は６３％であり、例年は５０－５４％なので、１０％程度よかったということなので、「前年が良すぎた」効果は１０％程度です。

次に「天候不良」の影響ですが、月次をよくみてみると、東北、九州など地方は前年比１００％位の店が多く、首都圏や中部地方、京都が前年比７０％くらいが多い感じがします。洗車の減少が３０％であることを考えると、天候不良の影響は１０％くらい・・・・でしょうか？てきとうですが。そんなに減らないかな？ただ、前年の２倍の雨があった、というのは客観的なデータであり、他業種でも雨で５％程度の売上が下がるのはザラだと思います。ネットで検索すると、牛乳の売上が５％下がるというデータはヒットしました。ワークマンはレインウェアが売れて２月は増収、その他の上場飲食店は前年がもともと弱めだからなあ・・・・。

何もなければ、新店増設＋うるう年で、前年比＋１８％・・・・そこから前年良すぎた効果前年比ー１０％、雨の影響前年比－１０％、これで前年比マイナス２％達成。

雨の影響が－５％とすると、５％分、「顧客離れか？」というのが残ります。

逆にいうと、それくらいかしら？「前年良すぎた効果前年比ー１０％」は計算ででてしまうので、ほぼ確定です。雨の影響も、さすがに－２％とかはないでしょう。

ということで、２月の月次が弱かったのは、「前年が良すぎた＋雨の影響」という可能性が高く、仮に顧客離れも混合していたとしても数％前半と思われる・・・・・と結論します。


前年比やら１２月比やらで混乱したので、もう一度、数字を入れて整理してみます。

①２０２２年１２月のラボ全店の売上が１．１７４億円
②翌年２月の売上は、平年通りであれば先の数字の５４％ですから６．３４億円
③今年の２月の売上は、これに店舗数が１５％増え閏年を加えて１．１５×１．０３をかけるので、想定７．５億円
④実際の売上は７．２６億円ですから③より４．２％ビハインド。これは、雨の影響といえる範囲でしょう。

ちなみに、「店舗あたりの売上が下がっているのでは」という質問に対し、谷会長は、２Ｑ決算説明会で、関東や博多など人口密度が高いところではなく地方での出店が増えたから・・・というような回答をされています。「客が離れて売上が下がった」というのとはちょっと違うかもしれませんね。

また、キーパーはリピーターが積み上がっていくお店なので、新店の割合が多いと全体の店舗あたり売上が下がって見えるのは仕方ない部分があります。


以上からすれば、この月次で下がれば買い・・・なんですが。

とはいえ、あたしの計算では、２５％増益連発で適正価格８０００円、エントリーポイント５０００円というところ。もともとが高いので、「ようやく、買える」という株価です。

ある程度のポジションをもってはおく、感じかな。だれか、信用を投げ売りしてください。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い１日をお過ごしくださいね。