株は●●と比べて投資する
株のしくみ
投資しようというひとは,ほかの金融商品と利回りをくらべる。
当たり前よね。
株を買うのがいいのか,国債がいいのか,ゴールドがいいのか? 比べる。ここで最低限の基準になるのが,米国債の利率なの。
アメリカの国債を買えば,利回り1%が,「確実に」得られる。
だから,0.5%の利回りの投資商品に手をだす余地はないわ。米国債を買えばいいから。
利回りが3%の投資商品であっても,リスクが高いなら,確実に1%もらえる米国債にしとこうってことになるわけ。そこそこのリスクで1%を大きくこえる場合のみ,米国債以外に投資することになります。
これが,キホン。
国債より株をえらぶとき
株の利回りっていうのは,国債とちがって,うごく,うごく。最悪,倒産して0円になる。
だから,1%よりもずっと高い利回りじゃなくちゃあ,割にあわない。だから,株は,おおむね,4~7%の利回りが,平均的には要求されている。
もっていると年100円を永久にもらえる,ふしぎな紙切れがあったとします。これを株といいます。その株の価値は,利回り4%の世界であれば,その紙切れの価値は2500円になります(2500×4%=100円)。利回り7%の世界であれば,1430円になります(1430×7%=100円)。
さて,ここでオープンハウスという会社の株,これは1株もっていると350円もらえます。(なお,あなたが現金で直接もらえるのは配当の80円のみ。だけど,残りの270円は会社にのこって株価が270円分あがるので,トータルで350円もらえることにはかわりありません。)
利回り4%の世界なら,オープンハウスの株価は8750円であるべきで。
利回り7%の世界なら,オープンハウスの株価は5000円であるべき。
現在,オープンハウスの株価は3000円ほど。
あら,今の価格は,お安い!!
ただし,ここで,なぜ,オープンハウスの株価はそんなに安いのか,考える必要があります。
①suriaちゃんが賢すぎて,suriaちゃんのみ,オープンハウスの優位性に気づいている
②実は,安い理由がある
残念ながら(?),②は確実にあるわ。
PERで考えると,銀行株や建設株は,ほかの業種より低くなる。これは,そういった業種が,景気に左右されたり,たくさん借金して稼ぐ業態であり,振れ幅が大きい,つまり実はリスクが高い業種だから,ということのようです。
「持っていると,永久に100円もらえる」という前提が揺らぐ可能性が高いわけ。だから,マーケットが利回り7%以上を要求しているとかんがえられます。
「リスク高いんだから,7%以上もらえないなら,投資しないよ!」
ってことね。
それで,結局,投資するの?
いずれにしても,オープンハウス株を,「現在の3000円で」買うべきかどうかは,「よくわからない」ということになります。
マーケットは,実績EPSに対して12%ほどの利回りを要求している(3000×12%≒350円)。
S&P500のインデックスを買えば,かなり高い確率で9%の利回りが得られる。さて,あたしはどうするべきか。
バフェットさんは,「企業価値を厳密に算出することはできない。株価の方から安いと訴えてくるくらいでなければ」と言っており,どうやら厳密に理論株価を計算はしていない感じ・・・・。
成長率も金利も,うごきます。ですから,厳密な予測を立てること自体,あまり意味がないのかもしれません。とはいえ,「その値段で」買うか買わないか,ざっくりした基準はほしいところです。
現時点でのあたしの考えは,少なくとも、比較的安定した業種については,利回り6%くらいでいいんじゃないかということ。というのも、個別銘柄を買わない場合、インデックスに投資することになるけど、s&p500のここ五年のPERは16くらい。PER16というのは、利回り6.25%ね。
少なくとも、インデックスよりは割安じゃないと、あえて個別銘柄に投資する意味はないわけです。
インデックスの方が割安なら、インデックス買っとけばいーじゃんって話。
強調しておきたいのは、株は、「良い銘柄をえらぶ」だけでは、もうからないってこと。良い銘柄は、それを織り込んだ高い値段がついていて、そのまま買っても儲からないのよ。良い銘柄だけど、マクロ的な要因や会計上の一時的な減益などにより、理論価格より安い、、、そういうときに買って、はじめて、インデックスを上回る利益がでる。
銘柄選定の技術と、割安かどうかを見抜く技術は、完全に等価、いや、後者の方がやや重要とさえいえる。前者ばかりが議論されるけど、割安であるかどうかは、常に、もっとも、注目していなければいけない。
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なるほど。株の価値を利回りで評価する、PERも利回りに換算できるのですね。しかし、すごくわかりやすい。感動しました。本でたら買います。応援してます。
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「東洋経済」2020年7月4日号にオープンハウスが掲載されていました。都内23区に狭小戸建て住宅を建てている会社で、平均価格は4,449万円。住宅ローンを借りて買うなら、ギリギリ手が届く価格です。子どもが小さく、階段の上り下りが苦にならない若いうちなら家を持つ満足感の方が大きいので、人気があるのも頷けます。ただ、札幌に住んでいるとオープンハウスのような狭小3階建て住宅を目にすることも、住んでいる人の生の声を聞くこともないので、投資先として適当かどうか判断できないでいます。
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少し前にオープンハウスからグリムスコプロに買い替えてたので、増資が発表されてから「オープンハウスは今でも買いか」の日記も見ながら再購入するならいくらまで下がったときかって考えてたんですが、適正価格の考え方ってやっぱり難しいですね。
EPSをいくつで考えるか、PERは何倍で割安なのか、自分で考えたラインで買いたいですが、そこまで下がらないと話ははじまらないという難しさ笑
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>osrhsaya0605さん
ありがとうございます!過分なお褒めの言葉にござりまする・°・(ノД`)・°・
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>keijinmonさん
ありがとうございます、記事の存在に気付きませんでした、ローコスト系はコロナで逆に躍進してるんですね、、!
あたしは渋谷のオープンハウスに行ったことがあります。すごい勢いで勧誘されました笑 実感を持つって大事ですよね(*^▽^*)
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>啓さん
はい、バリュエーションの方がファジーだし、狙った価格まで落ちるのガマンするのが辛いし、落ちたら落ちたで「まだ落ちるかも?」ってなるので笑
難しいですよねー(´∀`)