啓さんから，コメントいただきました！！

 

「suriaちゃんこんにちは！

(こんにちは！)

今日も理論的でわかりやすく、「うんうん」とうなづきながら読んでしまいました笑

(ありがとうございます)

勝手ながら1個聞かせて欲しいことがあります。
初期のころの日記を読むと、今の投資スタイルになったのは近年のことですよね？様々な投資をしてきた上でこれに決めたきっかけはなんだったんですか？」

 

コメントありがとうございます！ご愛読ありがとうございます！！えーん。

 

そーですねえ・・・・・・あたしの投資ヒストリーを語ってみます。

 

 

 

最初のきっかけは，「金持ち父さん貧乏父さん」というマネー本。

この本の主張は，一言でいうと，「不労所得＞生活費」にしろ，です。そうすれば，毎日あくせく働いて，勤労収入による高い税金を納めなくて済むので，不労所得を生みだすような不動産とか株を買え，ということでした。

 

なるほど，と思った大学生のあたしは，さっそく，証券口座を開いて，株を買いました。「松井証券の株が日経平均と連動してる」と気づいて，日経平均が安いときにやや下値で指値して松井証券を買い，高いときにてきとうに売ってました。７万円の含み益ができて，とても嬉しかったのを覚えてる。ただし，全体の収支としては，トントンかちょっとマイナスくらいだったわ。

 

 

 

弁護士になって，それなりに貯金もできて，リーマンや大震災で株価が下がっていて。株をきちんと勉強しようと思った。金持ち父さんの教えは私の中で生きていて，「６０００万貯めて５％で運用できれば，とりあえず最低限のリタイアができる」と計画していたわ。

 

 

では，投資の方法論は誰から学ぶべきか？当然，もうけた実績のある人，よね。となれば，バフェット！！世界一の投資家！！メアリーバフェットの「バフェットの銘柄選択術」を読んで，それに合うような，安定して右肩上がりの身近な銘柄を買っていった。

家具のニトリ，ワークマン，セリア，サイゼリア，スタジアリス，化粧品のドクターシーラボ、ABCマート、学習塾のステップ、住宅の桧家ホールディングス・・・・・ただし，この時点では四季報を眺めて買うだけのレベル。

 

ああー，ワークマン，ニトリ，今でも持ってればなー（泣）

 

 

あとはジムロジャース。彼は著書で，中国，農産物，金や銀を推していた。金や銀の需給を調べてＥＴＦを買い。中国株も買った。金や銀は，ＭＡＸで６００万くらいの含み損になっていて，ブルブルしていた記憶があります。中国株は二倍になったけど，為替差損などであんまり儲からなかった記憶。

 

ＦＸの「兄貴」という人が酒田五法というテクニカル分析の本をもとに儲けていたようなので，酒田五法を勉強してＦＸにも手をだし，スワップポイントの高く資源国のオーストラリアドルとか，買ってた。・・・・・これもぼちぼち損した記憶。

 

アベノミクスにのって，買っていた株はかなり上昇，株で負けた記憶はほとんどないわ。ただし，当時，ニトリもワークマンも地味過ぎて，業績がよくてもずっと株価は低調で，少し上昇したあと手放してしまった・・・・。今でも後悔

 

なんだかんだ，株は上がっていくので，面白くなって，調査の深度も増した。例えば，学習塾のステップを買うときは，（その本拠地である）神奈川の人口の推移，ライバル校の有名高校合格者数をチェックし，神奈川の受験生の親向けの学習塾案内本なんかも買ったりした。

とはいえ、ステップはたしかプラス２〜３割くらいで、大きくはなかった。

 

 

 

そんな中，村上世彰さんの「生涯投資家」，ＣＩＳさんの「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」を読んだ。

 

「当時の僕は負け続けていて，割安株を買う長期の方法ではダメだとうすうす感じていて，他の方法を模索していた。新たに向かうべき方向について，そのオフ会で確信を得た。それは実際に億単位で勝っている人たちがやっている方法だ。割安とか割高とか，将来この会社は業績が伸びるはずだとか，そういった要素は，自分が勝手に思い込んでいるに過ぎない。勝っている人ほど，短期の値動き，かつチャートや指数組み入れなどの理由がある株を買っていた。「今ある優位性」に張る。」

（同書１３６頁より引用させていただきます。）

 

村上さんは，「企業が保有している現金や有価証券＞時価総額」，という株を買い，株主に還元を迫ることで儲けを得ていた。

 

お二人とも，「現在，事実として存在する，明確かつ具体的な理由」にビットしていること，それに衝撃を受
けた。あたしは，まさに，「割安とか割高とか，将来この会社は業績が伸びるはずだとか，そういった要素は，自分が勝手に思い込んでいる」ことを根拠に投資していた

 

夢である専業投資家になるには，もっと洗練された，頼りがいのある手法が必要でした。

 

バフェットの本をいちから読みなおした。彼の本当の手法は，「控えめに算出した株の適正価格＞＞株価」のときに買う，という手法で，適正価格を算出しやすい安定した業界の株のみを狙い，バリュエーションが分からなかったら投資自体を見送るスタイルだった。「単なる優良株を買う」ものではなく，「今，かなり高い確率で割安」という手堅い優位性に張るものだった。

 

ダニエルカーネマンの「ファストアンドスロー」など認知バイアスの本を読みこみ，人間は自説に固執しそれを補強するデータばかり集めてしまうことを学んだ。それを乗り越えるために，「失敗したとしたら何が原因か」事前に考えるとか，因果関係を説明してみる，という手法があることも学び、判断のプロセスも構築していった。

予測や確率論の本も読みこみ、「８割勝てる」と思って買っても残りの２割が実現する可能性は常にあること、そうなっても確率の問題と割り切って次に進むことも慣れた。 

そうやって、判断や思考方法そのものも改善していった。

 

 

 

そんなこんなで，「伸びそうな株」みたいなふわっとした理由で投資をしていた時代は終わり、「変化の少ない業界に属する良い企業を、安いときに買う」という，ある意味では当たり前のスタイルに落ち着きました。ただし，投資する理由の具体性は，以前とは段違い。住宅会社を買うなら「すべての」競合住宅会社を調べるし，電気でも施工管理士の派遣でも同じ。そのうえで，

 

 

「この会社の優位性はコレコレで，こういう理由で今後もそれが続く可能性が高い」

「控えめに算出しても適正価格はいくらで，現在の株価は大きくそれを下回っており，明らかに割安である」

 

 

という，今ある，具体的な優位性や歪みに，張る。投資を数社に絞ることにより、プロのアナリスト以上の分析を行う。

 

調べまくりました，というだけで悦に入らないように，弱みや優位性が崩れた場合も必ず想定する。もうかる確度が高い，とおもえなければ，投資しない。失敗したら，そこから何かを学ぶ。ブログにすることで投資理由を言語化する。

 

 

「様々な投資をしてきた上でこれに決めたきっかけはなんだったんですか？」

 

うーん，なんとなーく，今までのぼんやりした方法ではダメで，もっと具体的な何かが必要と思って・・・・・で，世界一の投資家バフェットを真似た、、、というところでしょうか。今後も、コロコロ変わるか進化はすると思います。

①ぼんやり買ってる段階

②そこそこ調べて買う段階。ただし、実は自説を補強するデータしか集めておらず、また、「調べた情報が既に織り込み済み」とかは考えない。

③具体的な理由と計算、確率論で投資する段階。

こういう推移って、けっこう、皆んなが通る道じゃないかな。

 

 

読んでくれて、ありがとう
自分の投資スタイルに合った銘柄に囲まれた、良い一日をお過ごしください

 

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