失敗しました。
正直、ＤＭＭＩＸは失敗だったと思います。失敗したら、そこから何かを汲み取らなければなりません。
今回の決算で対照的であったオープンハウスと比べて、ＤＭＭＩＸについて考えてみたいと思います。
オープンハウスは、もはや１０％前後の成長です。しかし、もともとＰＥＲが７－９程度、「高い成長を予定したＰＥＲ」ではありません。したがって、「高成長を予定していたが、低成長になってＰＥＲが下がる」というリスクは低い。「毎年２０％、取引先や社員を増やす」よりも「毎年１０％、取引先や社員を増やす」方が、持続性、確実性は高いのはあきらかです。
そして、成長性≒ＰＥＲが一定で、ＲＯＥも一定であれば、企業価値はＲＯＥの割合で複利で増えていくことになります。企業価値＝ＰＢＲ＝ＲＯＥ×ＰＥＲなので。
オープンハウスは、「ＥＰＳの成長だけ」をみれば１０％程度でしょうが、配当が３％あり、しかも自社株買いもたまにするため、全体的なリターンとしては悪くはありません。１５％の利回りの預金みたいなものです。３０％の利回りはありませんが、かなりの確度で１５％の利回りを約束してくれる、預金。
他方でＤＭＭＩＸは、ＩＰＯ前後で２０－３０％の成長が連続しており、ＰＥＲも３０付近をつけておりました。「毎年２０％、人員を増やすことはできそうだから、いいでしょ」と思って、（次次期のＥＰＳで計算する）ＰＥＲで２３くらいだったかな、そのあたりで買い始めました。
それ以降、ＥＰＳの成長は順調そのものですが、ＰＥＲが下がる一方でした。
なぜか？財務状況が悪化しているわけではないので、市場が「成長性が低下するだろう」と判断した、と解釈できます。
このように、高ＰＥＲだと、ＰＥＲが下がるリスク＝「期待された成長が達成できないリスク」があるわけです。
バフェットは、日本株では伊藤忠など商社を買いました。伊藤忠は、現在ＲＯＥ１６％、自己資本比率わずか３５％、そして成長性はあんまりない・・・それゆえ、ＰＥＲは７倍であり、高成長は期待されていません。伊藤忠のみならず、バフェットは、ＰＥＲ７とか１０みたいな株ばかり買っています。
バフェットは、「成長するかしないかは不確実だから、高ＲＯＥであるかぎり、低成長（かつ低ＰＥＲ）で構わない」と考えているのではないでしょうか。つまり、「成長するかしないか」という賭けにはのらないのです。
「企業の価値が成長によって大きくプラスの影響を受けるということはたしかに多いでしょう。しかしそれは「確実」とはいえないものです」【バフェットからの手紙 第５版 ローレンス・Ａ・カニンガム著 パンローリング ２１２頁】
今まで、あたしは、小型成長株を狙っていました。でも、「巡航速度」程度の成長の株・・・１０％ちょっとの成長でもいいかな、と思い始めています・・・そのほうが、「確実性」が高いから。
少なくとも、今後、ＰＥＲ２５だの３０だのを買うときは、店舗増加の中計があるとか、（電力危機前の）グリムスの「既存顧客にクロスセル」みたいに、「成長がほぼ確実」といえる特殊事情がある場合に限ろうと思っています。反省ー。
今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い１日をお過ごしくださいね。
ダイレクトマーケティングは全て処分してるから大丈夫です。
うーん、素早い！
いつも楽しく読ませてもらってます。初コメントです。
年率20%で成長する株ってうまくいくと株価何十倍にもなるイメージがありますが、この成長率を例えば10年以上維持できる企業ってなると過去の例を調べると、あることはあるけど本当に少ないですよね。
ただ年率10%まで落とすと、まあこれも多いとは言えないけど、わりとどのセクターでも見つけることができるかなって印象です。
個人的にこの年率10%成長企業結構投資妙味があるなと思っていて、どうも地味な会社が多いせいか？安く買える機会が多い気がします。グロース株好きには物足りなく、成長投資するので配当性向も高くなくPER的には安いけど配当利回りは高配当狙いの投資家が買うほどでもなく、PBRが低くもないので資産バリューの買いも入りづらいって感じでしょうか？だけど数年成長を続けることで配当も増え、それが下値を切り上げていく。リスクのわりにリターンはそこそこ。4～5年前はこういうのにフェアバリューがついてる気がして（自分の見る目がないだけかもしれませんが）買いづらいなと思っていたのですが、株価ヨコヨコが続きまた狙ってみても良いかなと思っています。
ありがとうございます、おっしゃるとおりだと思います！玄人ですね・・・・笑
有名な２億ためおさんも、ＰＥＲ１５以下しか買わないそうです。「そこそこの成長率＋割高では決してない」ゾーン、狙ってみようと思います。