うまいすしを、はらいっぱい。

まっすぐ バカ正直に やり続ける。

日本一の回転寿司「スシロー」の豊崎社長、初の著書! はじまりは30年前――。 大阪・阿倍野にあった一軒の寿司屋「鯛すし」に著者が就職。 その直後、大将・清水義雄氏(スシロー創業者)は回転寿司への参入を決断しました。 当時、回転寿司には、「安かろう悪かろう」のイメージがありましたが、 スシローは「安くてうまい! 」と言われる寿司を出すことに愚直にこだわり続けました。 その象徴が「原価率50%」。


メモ1。「御社の強みは?」「原価率50%であることです」と答えて投資ファンドに呆れられたエピソードあり。品質に影響が及ぶところは妥協しない。味が落ちるので、セントラルキッチンも廃止。バイトでもできるよう、素材の加工法などを工夫。質に及ばないところは徹底的にムダを削る。寿司ロボ、ネタの注文の予測システムを導入し、動きやすい動線、賃料の安い郊外店舗。CMも初期の頃はあんまりやっていなかった。

メモ2。仕入れはムリしない。問屋はすっ飛ばして、水産会社と直接取り引き。ただし、入札はしない。入札して安すぎると長続きしない。あくまで相対取引で、質と、それにみあった値段で購入。

外食産業の、王道まっしぐらですね。

①味は妥協しない。
②それ以外のところは徹底的に削る。家賃、宣伝広告費、(作業効率アップによる)人件費。結果、「安いのにおいしい」が実現する。

研修システムとか人事評価みたいな、人事に関する記述は本になかったです。店長の表彰に、売上、バイトの離職率、クレーム件数があるようなことが書かれていたので、それらが評価項目だとは思うんですが・・・・。

「値段を確かめて、主婦の皆さんはお店に家族をつれてきてくださる。これが、第一ステップ。それから、実際に食べてくださる。ここで、「うまい!」と思ってもらわなあかん。いくら安くても、マズかったらガッカリや。おいしい寿司を腹一杯食べて満足してもらう。これが第二ステップ。そして、最大のポイントはお会計のとき。主婦が財布からお金を取り出すときに、「こんなにおいしいのに、この値段でええの?」と驚いてくれたときに、はじめて「値打ち」が生まれる。この「値打ち」を感じてもらえたら、必ず二度三度とご来店してくださるんや」(同書43頁より)。うーん、商売の王道ですね。至言です。

途中でゼンショーが株を取得し、ファンドに助けを求めて、数字を追うようになってしまって、原点回帰して・・・みたいに、物語としても面白く読めました。いいですね、スシロー。

今日も、ステキな銘柄に囲まれた良い1日をお過ごしくださいね。

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本の書評

2件のコメント

  • チェーリー・マンゴー

    suriaさん、こんにちは。
    いつも記事をありがとうございます。
    たまたまスシローに行ったら、suriaさんもスシロー記事書いていたのでコメントしました(笑)
    現在のスシローは行くたびにネタが小さくなっているようで、相対的にみてくら寿司に劣っているように感じます。が大差はないので、近いスシローに行っています(笑)
    キーパーも施工に大差ないなら、ライバルであるプロショップが今後も乱立して近い方に流れそうで心配ですね。
    suriaさんはその辺りはどうお考えでしょうか?

    ちなみにPFの7割以上はキーパーなので、10年はキーパーを信じています(笑)

    • suriaちゃん

      いやー、すごい偶然ですね!回転寿司も物価高で大変でしょうね、、、

      keeper Times に、「初回はラボで、2回目以降は近いプロショップに行く」という記述がありましたが、一定数、そういう客はいると思います。

      ただ、それが脅威になるレベルなら、130店の展開すらできていないはず(プロショップはどこにでもある)と思うので、割合としては少数なんじゃないかしら、と思ってます。

      ラボばりに専業しているとか口コミがいいプロショップは別として、給油の片手間にやっているところよりは、専業でやっているラボが基本は選好される、、、ということかと。

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